フィリップス社の「Hue(ヒュー)」は、スマート照明と呼ばれる便利なIOT家電の一種。
スマホで操作できるのはもちろんGoogle HomeやAmazon Echo(アレクサ)などのスマートスピーカーにも対応しているので「OK Google、リビングの照明つけて」といった感じで、話しかけるだけで自宅の照明を操作する事もできます。
Hueがあればできることをまとめると、主に下記のような内容です。
・スマホで明るさや色合いのコントロールが自在にできる
・「フルカラー」なら白色や暖色だけでなく好きな色の明かりを演出できる。その数16000色!
・スマートスピーカーと連携する事でスマホやリモコンに触れる事なく照明を操作できる
・タイマー設定や、GPSと連携して家から離れたら自動消灯、家に近づいたら自動点灯するなど様々な設定ができる
ということで、この記事ではスマートLED照明Hueの使い方や実用方法、種類などについてまとめています。
Hue紹介動画
Hueの魅力とは?
まずHueを扱う場合、基本的な使用方法として
・スマートスピーカーを通して音声で操作
・Hueアクセサリーから操作
という方法があります。
しかしこの方法でHueを使用できるからといって、
今までの照明器具からどのように変化するのか?
何が便利になるのか?
といった疑問が浮かんでくると思います。
そこでHueの魅力や従来の照明器具との違いをご紹介していきます。
スマホで明るさや色合いのコントロールが自在にできる
スマホのHueアプリから一つの部屋だけでなく、登録しているすべての部屋に設置してあるHueを操作することができます。
電源のON/OFFだけでなくひとつひとつの部屋の明るさや色合いまで細かく調整することが可能です。
食事をする時、映画を見る時、勉強や読書をする時など生活スタイルに合わせた好みの色合いを楽しめます。
「フルカラー」で16000色の中から好きな色の明かりを演出できる
Hueの魅力の一つとして多彩なカラーバリエーションを楽しめるといったところがあります。
16000色という「多すぎだろ」と思うくらいの色の数から好みの明かりを選ぶことができ、自分で調整するのが面倒といった方であれば「ライトレシピ」といって予め登録されたシーンに合った明かりを選択するだけでOKです。
スマートスピーカーと連携する事でスマホやリモコンに触れる事なく照明を操作できる
Hueはほとんどのスマートスピーカーに対応しているので、Google HomeやAmazon Echo(アレクサ)などと連携させることでスマホを取り出すことさえせずに、話しかけるだけでHueをコントロールすることが可能になります。
スマート照明ならではの様々な設定ができる
毎日のルーティンに合わせたタイマー設定はもちろん、朝目覚める時間になると照明で知らせてくれたり、寝る時間に近づくにつれて徐々に照明が暗くなっていくといった設定も可能です。
防犯のため、あえて不在時に照明が一定時間つくようにするといった設定も可能です。
そして特に面白いのが、外出で家から離れた場合GPS機能で認識して勝手に照明の電源をOFFにしてくれるといった事も可能で、逆に家に近づいてきた場合は自動的に明かりをつけておいてくれます。
しかし実はこれ、一人暮らしであればとても便利な機能なのですが、家族が家にいる状態で登録しているスマホを持った人だけ外出してしまうと、一定距離離れた瞬間家の照明が勝手に消えるという、残された家族にとってはミステリー現象が起きてしまうので、注意が必要です。
Hueを使用するにあたって必要となるもの
HueはスマホやスマートスピーカーからWi-Fiの電波を利用して操作するので、スマホとWi-Fi環境が必須となります。
自宅にインターネット自体が繋がっていないという方は少ないかもしれませんが、引っ越しや新築でインターネット開通をお考えの方へ簡単にインターネットのプロバイダの選び方を説明しておきます。
インターネットは大きく分けると「有線タイプ」と「無線タイプ」に分かれます。
自宅で安定した通信速度でインターネットを使いたいといった方には「有線タイプ」。
→ソフトバンク携帯ユーザーにおすすめ。
→AU携帯ユーザーにおすすめ。
→ドコモ携帯ユーザーにおすすめ。
工事不要で手軽にインターネットができればいいといった方には「無線タイプ」がおすすめです。
→業界最安!家でも外でもインターネットを使いたい方向け。
→SoftBank・Y!mobileのスマホユーザーにおすすめ。
また、自宅にインターネットはきているけど、Wi-Fi環境が整っていないという方は、「無線ルーター」を購入することでWi-Fiが使えるようになります。
まとめると、下記の3点が揃ってさえいれば自宅にHueを設置する事が可能ということですね。
①Wi-Fi環境・・・スマホやスマートスピーカーとHueを連動させる役割
②スマホ・・・Hueを操作する端末
③Hueスターターセット・・・Hueを初めて使う為に必要なセット
Hueスターターセットの内容
これからHueを設置しようと思っている方にはHueスターターセットを購入したらOKです。
Hueスターターセットには電球部分のHue本体とは別に、「Hueブリッジ」というスマホやスマートスピーカーとHueをつなぐ役割を担うものが入っています。
注意点として、Amazon Echo Plusをすでに持っているという方はHueブリッジの代用として使用できるので、Hueブリッジは不要といったところ。
そしてHueの電球にも種類があり、16000色のカラーバリエーションを自在にコントロールできる「フルカラー」と、一般的にLED照明に多い白色とオレンジ色っぽい暖色の調整のみの「ホワイトグラデーション」の2種類があります。
スターターセットにも、電球の数の違いやDimmerスイッチ(Hue専用スイッチでスマホが手元になくても操作できる)が同梱されている物もあります。
必要に応じて選ぶ事が可能です。
フルカラースターターセット電球3個入り
・Hueブリッジ
・ブリッジ用電源アダプタ
・LANケーブル
・取扱説明書
・保証書(保証期間2年)
ホワイトグラデーションスターターセットDimmerスイッチ付き
・Hueブリッジ
・電源アダプタ
・LANケーブル
・Dimmerスイッチ
・説明書
・保証書 (保証期間2年)
Hueを実際に取り付けるにあたってぶち当たる問題点
Hueの特徴や使用方法について何となくわかっていただけたでしょうか。
次に、実際Hueを自分の家に設置しようと思った時、はたして何個取り付けたらいいのか?という疑問にぶつかります。
例えばリビングが14畳あったとして、Hueの電球1個では到底明るさが足りません。
更に自宅の照明器具は「引っ掛けシーリング」というもので天井に固定しているものが多く、Hueをつけるソケット(差し込み口)がない!というパターンが意外と多いのです。
そのあたりについて解説していきます。
Hueの明るさと部屋の広さの目安は?
Hue一つの明るさは800lm(ルーメン)です。
と言われてもピンとくる方は少ないですよね。
一般的な住宅では子供部屋や寝室が6~8畳くらい、リビングが12~14畳くらいが多いのでその広さに当てはめると
=Hue3~4個必要
=Hue6~7個必要
ひとつの部屋をHueで照らすには、意外と数が必要になります。
まずは他の照明器具と併用して使ってみるのもありかもしれませんね。
Hueを取り付けるために必要なソケット
HueはE26口金の、いわゆる一般的な電球の差し込み口が必要となります。
ですので下記のようなシーリングライトには取り付けることができません。
Hueの取り付け不可
出典:Panasonic
逆に、シーリングライトではなく電球をいくつか取り付けるタイプの照明器具であれば、電球部分をHueと取り換えるだけで設置することが可能です。
Hueの取り付け可能
その他Hueの便利アイテム紹介
Hueにはスターターセット以外にも様々な種類やアクセサリーがあり、使用する用途や設置場所に応じて使い分ける事ができます。
よく使われているHueアクセサリーをいくつかご紹介します。
Hueライトリボン
出典:PHILIPS
Hueライトリボンは2mのリボン状のライトを好きな長さに調節して足元灯や関節照明として活用できます。
部屋の雰囲気を変えたいといった方にもおすすめです。
Hue Go
出典:PHILIPS
HueGOは持ち運びできるランプで、室内外様々な場面で使用可能です。
最大3時間の連続使用が可能で万が一停電が起きた際にも活用できます。
もちろん色も変える事ができるのでシチュエーションに合わせた明かりを演出できます。
Hue モーションセンサー
出典:PHILIPS
Hueモーションセンサーは人の動きを察知すると設定したHueランプを自動でON/OFFするための専用センサーです。
単4電池2本の電池式なので、好きな場所へ好きな時に付け替える事が可能。
Hueモーションセンサーの電池寿命は約2~3年と長めなので頻繁に電池切れを起こす心配もありません。
他のセンサーライトと違って、明るさの細かな調整ができるところも魅力の一つです。
まとめ
Hueは今までの照明とは一味違った次世代型の照明器具で、まだそれほど使用している人は多くありませんが、これからIOT化が進んでいくにつれ利用する住宅が増え、数年後にはスマート照明が当たり前の時代となる事でしょう。
現段階では、家中すべての照明器具をHueのようなスマート家電にするには相当な数のランプが必要となってしまうので、必要に応じて従来の照明と使い分けるのが現実的かもしれませんが、それでも今より快適になる事は間違いないでしょう。
これから先5G・IOTの時代になり、もっと多くのスマート照明が登場してくるのが楽しみですね。